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無煙調理ワゴンとは?仕組みやメリット、ゴーストキッチンにも最適な理由を解説

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無煙調理ワゴンは、調理機器と調理排気の処理設備を兼ね備えた調理器具です。
ダクト工事不要で移動もできるため、実店舗を持たないゴーストキッチンでも注目されています。

一方、無煙調理ワゴンに関する情報は少ないため、「どのような仕組みなのか」「どんなメリット・デメリットがあるのか」など疑問に感じることも多いかもしれません。


この記事では、無煙調理ワゴンの概要やメリット、ゴーストキッチンにおすすめの理由などを紹介します。

無煙調理ワゴンとは

無煙調理ワゴンとは、調理機能と排気処理機能を兼ね備えている調理器具です。


無煙調理ワゴンのそれぞれの足には大きなキャスターがついているため、調理ワゴンごと移動ができるようになっています。独自のエアクリーニングシステムが搭載されており、名前の通り、煙の排出を抑えられるのも特徴です。


ちなみに、一般的に調理ワゴンといえばキッチンで使用する食材や調味料などの道具を収納するロータイプの収納家具を指します。しかし、無煙調理ワゴンは収納家具のことではなく、調理機器そのものを指している点が異なります。


無煙調理ワゴンには、さまざまなメリットがあります。ここでは、無煙調理ワゴンのメリットを紹介します。

無煙調理ワゴンのメリット

無煙調理ワゴンには、さまざまなメリットがあります。ここでは、無煙調理ワゴンのメリットを紹介します。

ダクトの工事が不要

無煙調理ワゴンは、調理の際に発生する油煙、蒸気、においなどを内蔵ファンで吸い込み、その場で浄化するため法令等の基準を満たせば、換気ダクト工事が不要というメリットがあります。

通常、飲食店では建物内の空気を排出し、新鮮な空気を導入する換気設備を設置しなければなりません。その際に行う給排気の配管工事のことを換気ダクト工事といいます。

ダクトがないと煙や臭気が室内に充満してしまうため、作業環境が悪化したり、安全性が低下したりするなど、さまざまな弊害が発生します。意図しない隙間から漏れ出た臭気で近隣トラブルに発展する場合もあります。

その点、無煙調理ワゴンは調理と同時に発生する煙や臭気を機器内部で処理できるため、調理排気が外に漏れる心配がありません。高性能の機種を選べば、室内に煙の広がることはほとんどありません。

ただし、生活環境を維持するための換気や燃焼量に応じた法定換気を換気扇や排気フードで行わなければなりません。そのため、既存の換気扇やレンジフードを使用する場合には、設置台数が限定されます。

初期投資を抑えられる

ダクト不要の無煙調理ワゴンを導入する場合、ダクトが必要なケースと比較して初期投資を抑えられるメリットがあります。

飲食店を開業しようとする場合、キッチンやダクト設備などに多くの費用がかかり、これらだけで1,000万円を超えるケースも少なくありません。「飲食店を開業したいけど、現実的に難しい」という方の中には、初期費用の高さがネックになっている場合もあります。

無煙調理ワゴンであれば初期費用を抑えられる場合もあり、その分の費用を他の事業資金に回すことも可能です。

無煙調理ワゴンは、メンテナンスもしやすい設計になっており、その分の維持コストを抑えることもできます。

場所の移動が簡単にできる

無煙調理ワゴンのメリットは、キャスターがついているため、場所の移動が簡単にできることです。
調理ワゴンを設置したものの、あとから場所を動かしたくなった場合にも、面倒な作業不要で移動できます。ダクトなしの無煙調理ワゴンであれば、ダクトの位置や場所を気にする必要もありません。

また、お店を移転した際にも、既存の厨房機器は処分するか、移転先に持ち込むなら工事が必要となります。しかし、無煙調理ワゴンはお店を移転する際にも、工事不要で簡単に移動できます。

他にも、イベントがある際に持ち出して使用することも可能です。宴会場に置いて調理パフォーマンスを披露するライブクッキングにも適しています。このように、無煙調理ワゴンは移動を想定しているときに便利といえます。

無煙調理ワゴンはゴーストキッチンにもおすすめ

無煙調理ワゴンはさまざまな形態のお店やイベントで使えますが、ゴーストキッチンにも適用できます。
ここでは、無煙調理ワゴンがゴーストキッチンにおすすめの理由を紹介します。

ゴーストキッチンとは

ゴーストキッチンとは、実店舗を持たずデリバリーを目的とした飲食店の形態です。フードデリバリーの需要が増加したことで誕生した飲食店の形であり、クラウドキッチンやバーチャルレストランと呼ばれることもあります。


近年、ゴーストキッチンが注目されるようになったのは、コロナ禍においてデリバリーを行う顧客が増えたことも理由の一つです。


店内で食事を提供する一般的な飲食店とは異なり、接客するスタッフはおらず、お店の装飾もありません。また、ゴーストキッチンはスタッフがお客様に料理を届けるのではなく、用意した料理をフードデリバリーサービスの宅配スタッフが届ける仕組みです。


このように、通常のデリバリーと異なり、ゴーストキッチンは店員とお客様の接点がないことも特徴といえます。

ゴーストキッチンのメリット

ゴーストキッチンのメリットは、出店形態の店舗に比べると、初期費用やランニングコストを大幅に抑えられることです。


出店形態の店舗だとスタッフを雇い、店内のテーブル、イス、装飾などにも多くの費用がかかります。一方、ゴーストキッチンは調理できる場所さえあれば商売ができるため、人件費や設備投資にかかるコストを抑えることが可能です。


また、ゴーストキッチンならではの強みとして、天候の影響を受けにくい点が挙げられます。
客席を設けないテイクアウト専門店でも、お客様が店舗で商品を受け取る必要があるため、天候によっては客足が減ってしまう場合もあるでしょう。その点、お客様の負担が少ないデリバリー型のゴーストキッチンなら、天候に関係なく一定の需要が期待できます。


他にも、ゴーストキッチンにはメニューやジャンルを臨機応変に変更ができることや、時間に縛られずに営業できたりなどもメリットです。

無煙調理ワゴンがゴーストキッチンに最適な理由

ゴーストキッチンの普及に伴い、注目されているのが無煙調理ワゴンです。


飲食店の開店時に課題となるのがダクト工事ですが、独自のエアクリーニング機能のある無煙調理ワゴンなら、法令等の基準を満たせば大規模なダクト工事が不要な場合が多く、さらに調理機器ですから、新しく調理器具の買い直し、新設したりなどの手間もかかりません。


また、キャスターがついている移動式機器であるため、移転したい場合も移転コストを大幅に抑えられます。


このように初期コストや移転コストを抑えられる無煙調理ワゴンは、ゴーストキッチンに向いているといえるでしょう。「飲食店を始めたいけど、資金面からスモールスタートしたい」という方にもおすすめです。


ただし、無煙調理ワゴンを業務用厨房器具としてフル稼働させる場合、エアクリーニング機構が追い付くよう、メンテナンスには十分な注意が必要です。

無煙調理ワゴンはWagon de Cook®がおすすめ

無煙調理ワゴンの導入を検討している方には、Wagon de Cookがおすすめです。ここでは、Wagon de Cookがおすすめの理由を紹介します。

Wagon de Cookとは

Wagon de Cookとは、山岡金属工業が製造する脱臭機能付きの無煙調理ワゴンです。


「お客さまの心に響く、至福のおもてなしを」というコンセプトのもと、優雅なスタイルや機能性で多くの方に愛用されています。吸煙、集塵、脱臭性能に優れ、清掃性や使いやすさを考慮した無煙調理ワゴンです。


標準で、厚み16mmの本格的な極厚鉄板を標準搭載している点が調理器具としての最大の特徴です。鉄板焼きタイプに加えて、様々な調理タイプの特別注文を相談できることも国産品ならではの特長です。

脱臭機能がついている

Wagon de Cookはクリーニング機構として集塵効率に優れた電気集塵方式の集塵ユニットに加え、脱臭フィルターを搭載し、優れた集塵脱臭性能を実現しています。


調理排気は排気ファンで下方に吸引されますが、その過程において、グリスフィルターで油脂を、脱臭フィルターで臭いを、微小な油滴を電気集塵機で最終的除去しています。


脱臭フィルターはその表面で臭気成分を吸着し、触媒分解作用によって無臭・低臭化を実現しています。さらに微細な油分を電気集塵機にて電気的に捕集するため、お肉など調理したときに発生する油煙のにおいを抑えることができます。

メカニカルフィルター方式と比較すると、目詰まりしにくく、安定した集塵を実現でき、経済性を考慮したつくりとなっています。

また、機器からの排気を受け止めるドレンパンを機器底に搭載し、床に直接排気が接触するのを防いで床の汚れを軽減します。

デザイン性に優れている

Wagon de Cookはデザイン性にこだわっており、出店形態の店舗やお客様の目に触れるイベント時にも活躍します。


インテリアにあわせて、ナチュラルで明るいオーク調とシックで高級感のあるマホガニー調など、外装カラーの選択が可能です。シンプルな笠木タイプとゴージャスな天板タイプをラインアップし、用途に合わせて選ぶことができます。


また、ガラスフードは曲線を取り入れた伸びやかなシルエットのものを採用し、調理を魅せるデザインとなっています。さらに三方が囲われているため、周囲への油はねを減らせるのも魅力です。

清掃しやすい設計

Wagon de Cookは、機器の移動や清掃など日常の作業性を考慮した無煙調理ワゴンで、メンテナンスのしやすさも魅力です。


ガスや電気の鉄板焼きタイプは操作ダイヤルにプロテクトガードを装着してダイヤルを保護しています。機器からの排気を受け止めるドレンパンは、引き出し式であるため、汚れたら取り出して簡単に洗浄できるつくりです。


また、外装パネルは全方向に取り外しが可能であり、電気集塵セルや脱臭フィルターを取り外しての洗浄や交換も簡単に行えます。足にはストッパー付の大型キャスターを採用しており、移動のしやすさだけではなく、使用時や保管時の安定性にも優れるため安心です。

ガス・電気に対応

Wagon de Cookの鉄板焼きタイプでは、用途に応じてガスと電気のパワーユニットを選ぶことができます。


ガスタイプではプロのこだわりに応える局所集中加熱式で、鉄板上に温度差をつくりだせるため、鉄板上でさまざまな食材を同時調理するときに便利です。

もちろん鉄板の広範囲を均等に加熱するタイプも用意されています。鉄板温度の立ち上がり時間や火力コントロールもしやすく、万が一火が消えたときも立消安全装置でガスを遮断できます。

また、電気タイプでは繊細な温度コントロール性能を持ち、調理作業の標準化や効率化に応えます。
カーボンランプヒーターユニットを搭載しており、鉄板の温度立ち上がり時間を、従来までの機器と比較して、50%以上短縮し、100℃から250℃までの範囲で温度設定が可能です。

温度設定はダイヤル方式を採用しており、プッシュボタン操作のようなわずらわしさがなく、直感的な操作で温度設定ができます。

国内で製造している

Wagon de Cookは日本国内で設計・製造しており、トラブルがあった際にも迅速な対応が受けられます。


お客様のご要望に応じた特別注文も可能であり、無煙調理ワゴンの使用や設置の目的に合わせて柔軟な導入が可能です。国内設計・製造であるため、特別注文の際にも、納期や進捗具合などが把握しやすいメリットもあります。

電気集塵機安全機能が搭載されている

Wagon de Cookには、電気集塵機安全機能が搭載されており、安全性に配慮した設計であることも安心できる理由です。


機能として、集塵部フタが正常に装着されなかった場合に異常装置検知機能が働き、電気集塵機電源を自動的に遮断します。集塵セルが正常に装着されなかった場合も、電気集塵機電源が遮断される仕様です。


異常な電流や電圧を検知した場合も、電気集塵装置と排気ファンを停止し、異常ランプを表示して使用者にお知らせします。また、連続した異常放電を検知した場合も、電気集塵装置と排気ファンを停止し、異常ランプを表示してお知らせします。

まとめ

この記事では、無煙調理ワゴンの概要や仕組み、メリット、ゴーストキッチンにも最適な理由を解説しました。


無煙調理ワゴンは、調理器具を備え、調理中に発生する油煙やにおいなどを吸い込み浄化して排出できる調理ワゴンです。多くはダクトの工事が不要で移動式となっているため、排気設備がない場所でも調理できるメリットがあります。

ホテルの宴会場やイベントホールなどさまざまなシーンで使える利便性の高い調理ワゴンであり、実店舗を持たないゴーストキッチンにも、初期費用や移転コストを抑えられるとあって人気です。

無煙調理ワゴンを導入するなら、山岡金属工業株式会社のWagon de Cookがおすすめです。

Wagon de Cookは優れた吸煙、集塵、脱臭性能を実現したプラットフォームで、清掃性や使いやすさを考慮した構造です。デザイン性にもこだわっており、お客様のご要望に応じた特別注文のご相談も承っています。まずはお気軽にお問い合わせください。

Wagon de Cookは山岡金属工業の登録商標です。

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